【山あるきへの招待状】山に魅せられたインドア女子の成長記録

本格山女を諦めた、ただのインドア女のブログ

Heads Together〜つらい時は、感情を圧し殺さないで〜

皆さんこんにちは、齋藤です。

 

悲しいニュースが相次ぎました。

まず、台風19号の被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

あわせて、犠牲者の方々のご冥福をお祈り致します。

 

私の故郷・新潟も、河川氾濫などの被害が発生しました。

新潟は以前から、地震や豪雨などの様々な災害と向き合ってきた県だと思っています。

被災に遭われた皆様のお気持ち如何許りかと思います。

今は辛く悲しい中、直面する現実に押し潰されそうになるかもしれません。

 

被災地では、今は多くの方の気持ちが張り詰めている状態かもしれませんが、少し落ち着いた時、一気に感情の波が押し寄せてくることがあります。

被害状況にもよりますが、復興まで年単位で時間を要する地域もあるでしょう。

現在「日常生活」を取り戻す事が当然最優先となりますが、これから少しずつ被害箇所が修復され、「日常」を取り戻した時に、また別の不安や苦しみに苛まれる場合があります。

 

現状取り上げられる問題は目に見えた被害状況ですが、これから心配になるのは被災地の方々の心のケアです。

あまり大きく取り上げられませんが、事実、災害の被災地では被災以降数年の統計で、「災害うつ」などの精神的な衰弱により、自殺者が増える傾向にあります。

目に見える被害は心配されても、目に見えない痛みにあまりフォーカスされないのが、悲しい現状です。

 

 

そんな中、とある報道が目に留まりました。

今の私に出来ることは、うつ病経験者として、少しでも寄り添える言葉を発信すること。

あくまで私の個人的な意見と見解になります事、ご了承下さいませ。 

韓国女性アイドル・ソルリさんの自死

被災地の話とは異なりますが、最近のニュースの中ではショックな報道であり、似たような症状の経験者として幾つか気になる点があったので、触れさせて頂きます。

 

報道で初めてソルリさんについて知りました。

まだ25歳でした。

ニュースや報道の何が真実なのか分かり兼ねますが、彼女はうつ病を患っていたと。

SNSでの誹謗中傷に苦しんでいたと。

 

「周りの誰かが異変に気付くことは出来なかったのか?」との報道記事があったのですが、ハッキリ言って、それは難しいと思います。

その言葉が、どれだけ無責任な発言か分かっていないから言えるんだろうな、と思います。

そういう危なげな雰囲気を見せない人って多いからです。

仮に異変に気付いていたとしたら、24時間監視するくらいの覚悟が無いと無理です。

でないと、目を盗んでOD(オーバードーズ)とか簡単にしますから。

自殺者はそういう素ぶりを見せず、突然亡くなります。

気づけない。だからこれだけ後を絶たない。

 

読んでいた記事の中で「何故彼女は究極の選択を選んだのか」みたいな表現もありました。

似たような経験者である私個人の意見からすると、死ぬことって「究極の選択」ではなかったです。

「死」は常に私の隣にあった。

いつ死神が首根っ子を押さえるか、って思っていました。

 

よく当たり障りの無い言葉で「生きていれば、いつかきっと幸せなことがあるから」と言うのを聞きますが、「今」を生きる事がめちゃくちゃ辛い人間が、いつ訪れるか分からない「未来」の幸せな想像を出来る余裕があるわけ無いんですよ。

「いつかっていつ訪れるの?いつ来るか分からないその時まで、この苦しみに耐えろってこと?」

無理だわそんなの…

病気の症状が酷い時の私は、そんな風に考えていました。

 

病気の辛さや苦しみが、まだまだ世間で認知されない中で、致し方無い表現なのかもしれませんが、「やっぱりうつ病だからね」「仕方ない」みたいな捉え方は、同じ病気の経験者としては違うと感じます。 

現代に「こころの病気」を抱える人が数多くいる中で、「うつ病だから仕方ない」と開き直ってしまうのは、その人が「うつ病」と向き合う事になった背景にある、現代社会の様々な問題から目を背けているのと変わらないと思います。

それではこの問題は、いつまで経っても進展しません。

 

 

まだ若い綺麗な女の子が、自ら命を絶ったというのは個人的に残念です。

彼女がどんな気持ちだったか分かりませんが、もう「生きている苦しみ」に耐えられなかったんだろうと思います。

もう苦しまなくていいから、自分を責めなくていいから、どうか向こうで幸せになって…

そう願わずにはいられません。

少しでも寄り添える言葉を…様々な活動を知ってほしい

Yahoo!Googleのワード検索で「うつ病」と検索すると、厚労省心療内科などの行政機関や医療機関が検索上位に表示されます。

私も病気を患ってすぐの頃、上位に表示されるサイトを手当たり次第に読んでいましたが、病気の症状や似たような情報が表示されるだけで、ほとんど記憶に残らず、こころに響かず、無機質だなーと感じました。

 

そこから、以前から読んでいたWEBサイトのコラムや特集などを読むようになり、「こころの病気」は海外でフラットに取り上げられるメジャーな内容であると知り、様々な著名人の言葉を目にしました。

 

www.cosmopolitan.com

 

経験者の一個人が発する言葉は、やはり印象に残りやすいです。

日本の著名人ではまだまだ経験者が少ないのか?

それとも公にしていないだけなのか?

分かりませんが、このようなコメントを目にする機会は少ないと思います。

やはり「世間にそのような印象を持たれたくない」という、ネガティブな捉え方の裏返しではないでしょうか。

 

私が特に印象に残ったのは、イギリス王室・ヘンリー王子の言葉です。

www.huffingtonpost.jp

お母様のダイアナ元妃を事故で亡くしてから、ウィリアム王子と兄弟揃って、辛く苦しい時期を過ごされたことと思います。

そんな時期を乗り越えた今、様々な活動に積極的に取り組まれています。

 

メンタルヘルスについてオープンに語り、助けを求める事の大切さを伝えています。

www.huffingtonpost.jp

▼Heads Together(英語サイトしかないのが残念><)

www.headstogether.org.uk

「メンタルな病気を恥とする考え方をなくす活動」として、ウィリアム王子、キャサリン妃、ヘンリー王子自ら活動に従事されています。

ロイヤルファミリー自ら積極的に社会活動に取り組む姿勢は、流石お母様の意志を継ぐ息子さん達ですね。

www.elle.com

 

日本でも、このような活動が認知され、より多くの方の知るきっかけになれば良いなと思います。

目を背けていては、解決しない

死者は蘇りませんし、時間は戻せません。

真実は、故人の想いは分かりません。

残された遺族は、悲しみと向き合い続けなければいけません。

 

台風19号による被災地では、これからの避難生活や直面する現実に、精神的に疲弊してしまう方が出るのではないかと気がかりです。

どうかそんな時には、感情を押し殺さず、相談することを悲観的に捉えず、「辛い」ことを「辛い」と打ち明ける勇気を持って頂ければと思います。

どうしても世間的に「周りも辛い想いをしているから、自分も我慢しなければ」な風潮がありますが、そんな風に考えなくていいと思います。

他人の不幸と自分の不幸を、比較する必要は無いです。

皆んなそれぞれ精一杯辛いのだから、その気持ちに蓋をしなくてもいい、と私は思います。

 

「話しても何も変わらないかもしれない」

けれど、話さなければ何も始まらない。

 

一人一人の大切な「気持ち」が、『無かったこと』にされませんように。

つらい時、まずはあなたの気持ちを話してみて下さい。

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