9月中旬:登山歴1年目の集大成…立山連峰・剱岳 別山尾根ルート〜剱岳山頂アタック編〜
皆さんこんにちは!山ガールになりたい女子・齋藤です!
別山尾根からの剱岳登山に向けて、「剱澤小屋」様に宿泊した我々(´ω`)('ω')
夜中はイビキに魘され、起きたり寝たりを繰り返しながら4:30頃起床(´-ω-`)ううっ
既に出発された方も多く、部屋の窓から外を見ると、暗い中剱岳に点々と光るヘッドランプの明かり。
齋藤:もうあんな所(前劔あたり)まで登ってる人もいる…凄いね(´・ω・`)
鷲尾:ご来光登山だね(´・ω・`)山頂で日の出を迎える人も、きっといるはずだよ
齋藤:暗いから、おっかねー…な(´・ω・`)真顔
鷲尾:うん!おっかねーだよ(´・ω・`)真顔
齋藤:…(`・ω・´)支度すっぞ
鷲尾:あいよ!(´・∀・`)
デポする荷物をまとめて(`・ω・´)ノ🎒ヽ(´・ω・`)ほい
お外に出ると…
太陽の光は、どうか希望であってほしい。
人間、動物、植物、全ての生命の希望の明かりであってほしい。
ほんの1年前まで、私にとってこの光は絶望だった。
それが今、私にとって「希望」に変わった。
絶望の反対側には希望がある。
夜が終われば朝が来る。
登山に出会っていなければ、変わらなかったかもしれない感覚。
誰がなんと馬鹿にしようと構わない。
今、私が見ているこの光は
準備運動はかなり入念に行い、我々は予めハーネスも着用しました。
万が一私が滑落しても、ゴッド鷲尾が持参のロープに私をビレイ(確保)する事ができ、引き上げるというレスキューに役立つそう。
また滑落したら危険な鎖場では、スリングとカラビナを使って鎖にセルフビレイをとり、万全の安全確保をする事もできます。
(経験してきた場数が違うとはこのことか…)
齋藤:さあ、行こうか。
いや、お前何様やねん!!笑
(エボシ御前は一見冷酷に見えて壮絶な過去があるので、厨二病は勝手に自分と重ねてしまい、エボシ様大好きであります🥺💓ジブリ愛)
「剣山荘」の裏から一気に増す緊張感!(「剣山荘」〜一服剱)
「剱澤小屋」から「剣山荘」までは、岩にペンキでルートがマークされているので、分かりやすく進めます。
通り抜けると、最初は道幅の広いガレ道が現れます。
斜面は徐々に斜度が上がり、ガレ具合も半端じゃない!
浮石も多いので
齋藤:これ、自分が人工落石を起こしそうで怖いね(´・ω・`;)
鷲尾:焦らなくていいから、一歩一歩着実に進んで行こう(´・ω・`)←その通り!
剱岳はスタートからゴールまでの鎖場に数字が振られています。
登り専用、下り専用の鎖場もあるので、間違えないよう注意しましょう⚠️
写真は、鷲尾さんが許可した場所でしか私は撮影出来なかったので、全て鷲尾さんに撮ってもらいました(´・ω・`)ノ📸( ´△`)すまんのう
ルートはペンキで◯や✖︎印がマークされているので、岩場歩きが慣れた方なら分かりやすいと思います💡
鷲尾:ルートファインディングも上手になったね(*´ω`*)ホント成長したな〜
齋藤:あれ?次はどっちだね?(`・ω・´)←言った側からこれww
カニノタテバイ、ヨコバイが難所なのは有名なので、グーグル先生やYouTubeで幾らでも写真や映像は見れますが、それより私が怖いと感じたのは人工落石です。
自分が加害者になる可能性もあるし、どこから落石してくるかもしれない可能性が、至る所にある。
その緊張感も強くありました。
束の間の癒し🐹💓と朝ごはんタイム🍙(一服剱〜前剱)
間も無く「一服剱」に差し掛かろうとした時
🐹:キュウキュウ
齋藤:きゅう?(´・ω・`)
鷲尾:うわあー(´⊙ω⊙`)❤️
🐹:シュタタタッ💦
齋藤:行っちゃった(´・ω・`)怖くないのに←アナタはトテモ怖いトオモウ
鷲尾:やっぱり齋藤さんは動物を呼ぶ女だねー(*´ー`*)すごいや
齋藤:(´・ω・`)←動物を呼ぶ女ww
ここで、超初歩的なお話です。
「どうせまたルートのことでしょ😑」と思ったそこのあなた✋🏻
大・正・解!!🤗オメデトー🎉←ざっけんな!
ベースキャンプとなる「剱沢」の標高が約2,400m地点。
剱岳の山頂が、標高2,999m。
単純計算で標高差は約500mなのに、コースタイムは「剣山荘」から往復で約4時間半!
何故に!?(`・ω・´)って純粋に思うじゃないですか。
私は、思ったんですよ!単純に頭がパア( ᐛ 👐🏻)ww
登ってみて分かったのですが、登ったー(´・∀・`)✨と思ったら、またコルに下るんですよ(´・∀・`)アレ?
そしてコルからまた岩峰を登る…登ったー(´・∀・`)✨…(´・∀・`)アレ?デジャヴ?
山頂に着くまで、この岩峰のアップダウンが半端ない(´⊙ω⊙`)
ルート自体は、ビックリするくらい頑丈な鎖がビシバシに張られています。
これは、長年剱岳と向き合い続けてきた、山小屋の皆さんや、現地の自治体や山岳会の方など、多くの方々の努力の賜物です。
そして岩自体も頑丈で、ホールドとスタンスが十分に確保出来るだけの岩がほとんどです。
頑丈な鎖はありますが、一歩踏み誤って滑落すれば、数百メートル単位で落下する可能性もある危険箇所が何度も続く…
齋藤:こんな難所だらけでも、「一般登山道」なの( ´△`;)?
鷲尾:うん、地図上でも破線ルートじゃないし(´・ω・`)
齋藤:線の問題なのか( ´△`;)
「前剱」の頂上は少し広くなっており、座って休憩することも出来るので、休憩場所にオススメです。(この先はもう山頂以外、マトモに座って休憩出来る場所はないので…)
齋藤:ハラヘッタからお弁当食おうじぇ〜(´・ω・`)
鷲尾:うむ(´・∀・`)
山頂に向けたラストの登りは難所だらけ!(前剱〜剱岳山頂)
何度も訪れている方なら、もしかしたら感覚は違うかもしれませんが、ヘッポコ登山初心者代表の一意見として言わせて頂きます。
緊張感が抜ける場所はほとんどありません。
そして、ここからが有名な「カニノタテバイ」です。
恐怖の感じ方は十人十色。
一概には言えませんが、私は個人的に「ヨコバイ」より「タテバイ」の方が怖かったです。
何度か足場に苦戦しました><
9:35🕤剱岳山頂に到着!!感動の絶景が待っていた🥺✨
鷲尾:よく頑張ったね😊おめでとう!
齋藤:わひおはん(鷲尾さん)(´;ω;`)✨
う、嬉しい(´;ω;`)人(*´ー`*)よく頑張った🌟
山頂からの景色と感動に浸っていた時間は30分ほど。
下山は、身体に疲労が出始めている中、気を引き締めて難所を通過しなければなりません。
下山はより慎重に注意が必要⚠️一気に下るぞ!
写真で振り返りながらブログを執筆していますが、とんでもない場所を歩いてたんですね、我々…
というのも、登っていた時も下山中も、目の前の難所に全神経を集中させていたので、ほとんど覚えていないんですよ。
それだけガムシャラというか、一挙手一投足に集中していました。
「要塞」だな、これは。
登ったら下る、この繰り返しなので
鷲尾:大丈夫(´・ω・`)?
齋藤:大丈夫!頑張ろう(`・ω・´)キリ
鷲尾:よし!(´・∀・`)
前剱を越えると、剱岳の山頂は前剱に隠れて見えなくなります。
正直この時点で、足はクタクタ><
でも、絶対に絶対に、今日は弱音を吐かない!
今日の登山は、私たち二人にとって最高の思い出にする!
下りは斜度のあるガレ道がラストに来るので、何度もしつこいですが、人工落石に十分ご注意下さい⚠️
疲れている状態だと、マジで足を持って行かれます。
人工落石や浮石のつまづきによる怪我が多発する場所(終わりが見えると人間安心して気が抜けるじゃないですか)なので、最後の最後まで気を緩めることの無いように心掛けましょう。
かく言うエボシボロボロ御前(齋藤)は、何度も浮石にやられてヘロヘロに(›´ω`‹ )
鷲尾:大丈夫(´・ω・`;)?
齋藤:大丈夫(›´ω`‹ )bグッ 「剣山荘」に着いたら、美味しいお昼ご飯を食べようね(›´ω`‹ )ニコー
鷲尾:…うん!もう少しだよ(*´ー`*)
突然込み上げる感情…1年の想いと私の過去
齋藤:…ピタ(立ち止まる)
鷲尾:…クルッ(´・ω・`)?
齋藤:私、こんな所まで来たんだ…自分の足で…
目の前に広がる剱沢の光景を見て、込み上げる感情、溢れ出る涙…
約1年前、奥多摩の御岳山から始まった私の登山。
あれから1年で、こんな景色の場所まで来れた。
ちゃんと自分の足で歩いて…
鷲尾:そうだよ、ちゃんと成長して、自分でここまで歩いて来たんだよ(´;ω;`)
剱岳への登山を決意してからの記憶が、走馬灯のように蘇る。
大袈裟な話ではなく、私は今ままで生きて来た中で「幸せ」という感覚をまともに感じた事がありません。
もしかしたら経験しているのかもしれませんが、その感度が異常に低いので、それが「幸福」である事に気付きません。
人からの愛情や優しさにも鈍く、「愛情」や「優しさ」をきちんと認識する事が出来ません。
これは、今まで育った環境や人間関係などが原因だと思います。
「お前は、底なしのコップと同じ状態」と言われました。
「愛情」や「優しさ」の感情という水を注ぎ続けても、底が無ければ全てこぼれてしまう。
どんなに人から愛情をもらっても、きちんと「愛情」と認識出来ないので、私の身体を貫通してすり抜けていきます。
なので、「愛情」や「優しさ」や「幸せ」という概念や判断が出来ません。
いくら周りが「これだけ愛情を注いでいるのに!」と訴えたところで、それをまともに受け止めるだけのセンサーが欠如しています。
他人からの嘘に傷付き、言葉に傷付き、価値観を否定され続けて生きて来た。
「感情なんてあるから厄介なんだ」
そう思ってから感情を殺すようになり、サイボーグのような人間になりました。
周りからは「冷酷だ」と言われましたが、何とも思いませんでした。
外では仮面を被って、作り笑いをして、感情を殺せば、私の本体は何も傷付かない。
そしたら全ての他人からの感情に疎くなり、大切な感情すら感じ取ることが出来なくなりました。
「感情なんてあるから厄介なんだ」
そんな風に思っていた私が、今、目の前に広がる光景に、純粋に感動し、心の底から嬉しいと叫び、失っていた感情が一気に蘇った気がしました。
私は、幸せ。
「剣山荘」様でお昼ご飯とコッソリ用意していたサプライズ(*´ω`*)🎶
時刻は13:45…ランチまだやってるかな?と心配しながら「剣山荘」様にお邪魔すると
スタッフさん:大丈夫ですよー^^
鷲尾・齋藤:わーい(´ω`)人('ω')🌟
ではでは改めて…
鷲尾・齋藤:登頂おめでとう!♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪お疲れさま
齋藤:ハフハフ(`・ω・´)🍛🥄←夢中御前
鷲尾:おでん、味が染みてて美味しいよ(*´ω`*)
齋藤:このカレーもスパイスが効いてる!めっちゃくちゃ美味しい(´⊙ω⊙`)💖
そして、実は私、鷲尾ラブレボリューション21には内緒で、この時の為にサプライズで幾つか小道具を持参しておりました。
剱岳登山(別山尾根ルート)を改めて振り返ってみよう
これは「剱澤小屋」のご主人、佐伯新平さんにお話を伺うまで、我々も知らなかったのですが、剱岳は事故件数で言うと、槍・穂高連峰よりも少ないそうです。
メジャールートでこれだけ登山者が多いのに、意外ですよね。
(ネットやSNSの情報より、山に直接関わるプロの声が、一番説得力ありません?)
槍・穂高の山は山頂付近に山小屋がありますが、剱岳は山頂からどんなに近くても、別山尾根の「剣山荘」になる。
何かあった時にすぐに駆けつけることや、救助要請が容易でない為、より安全性を高める為に、丈夫な鎖や梯子をビシバシに構築している。
一度滑落すれば大惨事になります。
岩の山なので。
ですが、きちんと鎖に捕まり、身体の支点を確保し、一歩一歩慎重に進めば、危険性は下がります。
あとは何より、きちんとした山行計画です。
時間に余裕を持つことと、万が一の事態に対応出来る、判断が出来る人と一緒に行く事が望ましいです。(それがMr.鷲尾フォーエバー21)
ほんと、ネットやSNSの「私でも登れました!」はアテにするな。
その人がどういうスキルの持ち主で、どんな装備で、どんな山行計画を立てて、そこに至るまでどんな山を登ってきたかなんて、ほとんど分からないじゃないですか。
運だけの人っています。
「運」が良いだけ。
そうなるな!!
「運」は実力じゃ無い。
その偶然の「運」による過信で、自分の力量を測り間違う事が危険です。
山での遭難や事故を「他人事」と捉えている人ほど、自分の実力を理解出来ていません。
実力を蓄えてから挑むべくして挑む場所、それが剱岳です。
私は、「最悪死ぬかもしれない」という覚悟で来ました。
鷲尾さんは、「絶対に死なせない」という覚悟で来ました。
驚いたのは、実際にはこれだけ安全面が確保されている山だという事でした。
ただし、ハッキリ言いますが、
これだけ緊張感が続く山は初めてでした。
緊張感が続く距離が長い。
それは間違いありません。
スタミナも根性も要ります。
「行けるっしょ!」という軽い気持ちで挑む山ではありません。
そもそも剱岳は修験道の山なので、険しいのは当たり前なんです。
その険しい道を整備して下さった山小屋や地域の皆さまには、本当に頭が上がりません。(足向けて寝れねーぞ)
剱岳を登頂して、インスタに写真を投稿したら、「おめでとう!」という祝福のコメントと同時に、いくつか批判の声も頂きました。
「登山1年目で剱岳?数日前に事故があったのに、あなたみたいな初心者が、チャラけた写真を投稿して、不快です」と。
ご意見ごもっともです。
つくづく、SNSの世界はパラレルだなーと感じます。
写真1枚で、数文字の言葉の羅列で、断片的に切り取られ、人間性を勝手に決めつけられ、批判もされ、努力の過程を全てショートカットされて結果だけで判断されてしまう世界は、社会の縮図と似ていますね。
私を批判するのは構わない。
客観的に見て、それだけふざけた人間に見られる面構えなんだろう。
でも、私と一緒に歩いてきた人間は、私を1年間ここまで育ててくれた人間・鷲尾は、間違いなく山のプロで、私を絶対に安全に、正しい知識を教えるというプライドを持ってずっと一緒に登山をしてきてくれました。
彼はガイド資格保持者ですし、そもそも私とは登山のキャリアもスキルも格が違います。
見てきた登山者の数、実際に遭遇した事故やトラブルの数も、持っている知識と判断力もまるで違います。
鷲尾さんが一緒に歩いてくれたから、私はここまで来れた。
逆に言えば、鷲尾さんがいなかったら、私はここまで成長出来なかったでしょう。
感謝してもしきれません。
パラレルの世界で生きすぎるなよ。
何が本物か、何が真実か、見極める審美眼は自分で養え。
写真1枚で全てをわかったように決めつける、想像力の乏しい人間になるな。
誰だって、自分の汚い部分は隠したいだろ。
美化して綺麗な部分だけ見せたいだろ。
冷静に考えろ、それがSNSだ。
真実も、本物も、ちゃんと金を払って自分の目で見て、耳で聴いて、その場の空気に触れて確かめろ。
写真や短い文字の羅列だけで、勝手に自分の脳内フォルダに他人をカテゴライズするような、侘しい人間になるな。
「自分は他人に自由に決められて結構です!」と思うのなら構わない。
でも
「剱澤小屋」様に ただいま〜(´・ω・` )(´・∀・`)♪
スタッフさん:おかえりなさい😊山頂、どうでした?
鷲尾:凄かったです(*´ー`*)下りでガスって来たんですけど、昼過ぎには「剣山荘」に戻ってこれました^^
齋藤:ました(´・∀・`)
スタッフさん:それは良かった😊お部屋が昨日と変わるので、ご案内しますね!
鷲尾・齋藤:はーい(´・ω・` )(´・∀・`)
というわけで、剱岳から下山し、再び「剱澤小屋」様に宿泊でお世話になりました✨
実はこの後が地味に面白かったので、「おまけ」として別記事にまとめます🤓
まだ続くのかよ!!ww
☆★To Be Continued★☆