6 月30日・7月1日:剣ヶ峰規制緩和の御嶽山へ慰霊登山〜「二の池ヒュッテ」宿泊編〜
皆さんこんにちは!山ガールになりたい女子・齋藤です。
約5年ぶりに剣ヶ峰が規制緩和された御嶽山に、開山日当日に合わせて計画を立て、慰霊登山に行ってきました。
登山当日は、予想以上の悪天候と下調べ不足というWコンボを喰らい(自業自得)、メンタルはフルボッコ😭💔
当初「五の池小屋」まで向かう予定だった我々は、大幅に計画を変更し、急遽「二の池ヒュッテ」様に駆け込みました。
どこぞの何者か得体も知れない、ずぶ濡れチビッ子コンビを温かく迎えて下さった「二の池ヒュッテ」様…
今回はお世話になり、沢山の優しさを頂いた御礼に心を込めて、「二の池ヒュッテ」様の魅力と、宿泊した我々の反省会やらダメダメっぷりをたっぷり(←後者はいらねーw)お伝えします!
人って結局ハートじゃない?
ずぶ濡れチビッ子コンビの「今晩泊めて下さい!!」@二の池ヒュッテ
「二の池ヒュッテ」に到着した我々。
まずは泊まれるかどうか確認しなくては!
しかし、探せども入口が見当たらない><
(後から聞いたのですが、この日は強風で看板はしまっていたそうです。通常はガラス戸があるので、入口は分かりやすいと思います💡)
鷲尾:入口、どこだろう💦
齋藤:寒い(((´・ω・`)))ふるふる
鷲尾:😱(←鷲尾氏焦る) ちょっとここで雨宿りしてて!電気は点いてて、窓から中に人がいるのも見えたから、入口探してくる!ここにいて><
齋藤:雨宿りも何も、ここ、屋根無い場所ですやん(´・ω・`)ビュー🌀
鷲尾:すみませーん(´;ω;`)すみませーん
齋藤:(脳内:今日はここでビバークか(´・ω・`)レスキューシートあるし←なめすぎ)
タッタッタッ!
鷲尾:入口あったよ(´;ω;`)一緒に行こう
齋藤:おう(((´・ω・`)))ふるふる
鷲尾:すみませーん(´;ω;`)
二の池ヒュッテのスタッフさん:こっちです!(←暴風雨の中わざわざ出てきて下さいました涙)
二の池ヒュッテのオーナー(高岡さん):ごめんね、今日は風が強くて閉めてたの!
鷲尾:すみません、結論から申しまして、今日「五の池小屋」まで行く予定だったのですが、この天候なので危険と思い…つきましては、今晩泊めて頂けないでしょうか?
齋藤:(脳内:おー(´・ω・`)普段結論が遠回しすぎる鷲尾さんが、結論から先に言った)
オーナー:寝る場所どこでも良い?
鷲尾:構いません!
オーナー:いいよ!濡れた物、青いビニールシートの空いてる場所に置いて!
オーナー:「五の池小屋」さんにも、私から連絡しておくから、お名前教えて!
鷲尾:はい(´;ω;`)ありがとうございます涙
齋藤:(脳内:人がいっぱいいる、、しかも男の人ばっかりだ…落ち着かない(´・ω・`)そわそわ)
鷲尾:泊まれるよ(´;ω;`)
齋藤:わたしゃどうしたら(´・ω・`)
鷲尾:ひとまず靴を脱いで、濡れた物を干そう!
オーナー:女の子の着替える場所、用意してあげるね!ちょっと待ってて!
数分後…🕛
オーナー:着替える場所、用意出来たから、着替えてきちゃいな!
齋藤:ありがとうございます><💦
わざわざ2階のお部屋(予約客有り)を、私の着替え用に開けて頂き、濡れた衣類を着替えさせて頂きました😭
齋藤:着替えたけど、寒い(((´・ω・`)))ふるふる
鷲尾:僕たちもストーブの近くであったまろ!
オーナー:今一番奥にストーブ付けたから、早く行ってストーブの前であったまりな(小声)
鷲尾・齋藤:ありがとうございます(´;ω;`)泣
鷲尾:本当に、ありがたいね(´・ω・`)
齋藤:本当だね(´・ω・`) 優しいね…
鷲尾:優しいし、あったかいね(´・ω・`)色々気遣って下さって
山小屋で過ごす時間を通して感じた「人って結局ハートじゃない?」
ストーブの前で冷えた体をじっと暖める。窓の外は暴風雨のまま。
この日の宿泊客は我々以外なんと全員マスコミ関係の方でした。
皆さんパソコンを開いたり、一生懸命スマホの電波を探したり忙しそう。
ストーブの前で動かないまま、私のスマホは全く電波が入らなかったので、普段依存しているネットから完全に切り離された山小屋での時間をのんびり過ごしました。
(因みに、マスコミ関係の方から一切取材は受けませんでしたwwどんだけウチらに
興味ないねんw)
ストーブで温まりながら鷲尾さんと雑談をしていたら、あっという間に夕飯の時間🍚
宿泊客の代表者の名前が順番に呼ばれるので、呼ばれた人達から食事を受け取りに行きます。
食事はオーナー自ら一人一人に渡して下さるんです!泣ける😭!!
お腹が空いていたので写真は撮り忘れましたが(え)、この日の夕飯はチキンカレー🍛💕
お盆にワンプレートでカレーとサラダ、スープ、デザートでした❣️
鷲尾・齋藤:わあー(´⊙ω⊙`)❤️❤️
齋藤:体が冷えてるから、カレーは嬉しいね🎶
鷲尾:味付けもチキンも美味しい😊
オーナー:皆さんご飯足りてますかー?ご飯とカレーおかわりあるから、お鍋ここに置いておくから、足りない方はよそってね!
齋藤:優しいね(´・ω・`)モグモグ
鷲尾:あんな風に声をかけて下さるのも、お人柄というか、あったかいよね(´・ω・`)モグモグ
齋藤:ねーねー、おかわりしに行こ(´・ω・`)🍛
鷲尾:うん🌟
鷲尾:(´・ω・`)ノ🍚よそよそ
オーナー:ちゃんと食べれた?量は足りてる?
鷲尾・齋藤:大丈夫です!美味しく頂いてます!ありがとうございます( ; ; )
オーナー:良かった^^
人って結局ハートじゃない?
用意して頂いた寝床は最高の寛ぎスペース✨チビッ子コンビ「今日の反省会」を開催
夕飯が終わり、ストーブの前で暖を取っていると(←陣取りすぎ)
オーナー:今日寝る場所なんだけどね、この広間か、スタッフの部屋の隣を仕切って使うかどちらかなんだけど。
鷲尾:寝れればどこでもね(´・ω・`)
齋藤:ね(´・ω・`)
オーナー:この広間だと、多分人の行き来があるから、人目や音は気になるかも。スタッフの部屋の隣だと、仕切られたスペースにはなるけど、風通しがあるから寒いかもしれない。ちょっと付いてきて。
(´・ω・`)(´・ω・`)てくてく
オーナー:ここなんだけど…
鷲尾・齋藤:こっちが良いです(´⊙ω⊙`)(´⊙ω⊙`)即決
オーナー:じゃあここに荷物持って来て、寛いで良いよ^^ 後でカーテンで仕切り作ってあげるね!
鷲尾・齋藤:ありがとうございます(´;ω;`)(´;ω;`)
お言葉に甘えて荷物を(´・ω・`)(´・ω・`)いそいそ
鷲尾:今日は色々ごめんね…下調べが足りなくて、ルートも変更しちゃったし…反省だらけだよ😢
齋藤:全部鷲尾さんに甘えきりの私も悪いからさ、気にしないで!反省を次に生かそう!それに、今日の経験は今後の登山にも活きると思う💡
何事も、自分で経験・体験しないと分からないしさ。雨に濡れて寒いとか、低体温症になるかもしれない危機感って、あの感覚を実際に体験してみて、私も怖さを分かった事だし。
鷲尾:そうだよね…そんな危ない状況にしてしまって、ごめんね。。
齋藤:あの場で的確な判断が出来るのは、鷲尾さんの経験値があるからでしょ!また一つ学べたから、むしろ「ありがとう」だよ^^
鷲尾:本当はね、今日ニノ池を見た時、ショックを受けたんだ。写真で見たり情報は知っていたし、ある程度想定はしていたけれど、やっぱり実際に見たら衝撃的というか…
齋藤:私は噴火後のニノ池を写真で見て初めて知ったけれど、鷲尾さんは噴火前のニノ池の写真も見てるもんね。
鷲尾:うん…だから、あまりにも爪痕が生々しくて。。
齋藤:それにガスっていたから、何だか雰囲気が怖かったしね。
鷲尾:そう…それに、稜線上に出た時、想像以上に視界が悪かったでしょ。初めて歩く道で全方位何も分からないと、いくら読図が得意とはいえ、先に進むのは無理だと思った。
齋藤:え!?読図オタクなのに!?
鷲尾:あのねえ…(ー ー;) 一度歩いた道なら大体の判断はつくけれど(←究極方向音痴の齋藤からしたらこの時点で凄い)、初めての道であれだけガスって目印も道筋も何も分からない状況では無理だよ…。そもそも、あの突風の中で、地図を出して確認する事自体が困難だったし、ニノ池の光景を見て気力も失ってしまった。仮に進んだとして、道を間違えてしまったら更にタイムロスになるし、低体温症のリスクは上がってしまう。我々は本当に、死ぬかもしれなかったんだよ。
齋藤:それだけ危ない状況下にいたからこそ、山小屋の有り難みを痛感するね。。
窓や屋根に打ち付ける雨風の音を聞きながら、用意して頂いたスペースで横になり、天井を見上げると、昔ながらのフィラメントの裸電球が優しく照らしてくれている。
「屋根があるって本当にありがたいな…」としみじみ感じました。
「二の池ヒュッテ」の共同設備やシンプルで可愛らしい内装をご紹介👀❤️
消灯時間まで少し時間があったので、山小屋内の散策にレッツゴー٩( ᐛ )و🎶
↑写真の左奥に個室があるので、女性はそちらで💡
この日の宿泊客の大半が男性だったので、用を足している男性に何度も出くわしましたが、完全スルーで気にしない( ´ ▽ ` )お邪魔しまーす
「なんて可愛らしいんだろう」と思う装飾ばかりでした。
もしかしたら、必要最低限の物を、利便性に優れた状態で飾っているだけなのかもしれませんが、「シンプルだけど素敵だなー」と思わず見とれました。
なんていうのかな…「二の池ヒュッテ」様は稜線上の山小屋なので、THE山小屋なんですよ。(←語彙力)
けれど、オーナーの高岡さんが女性という事もあってか、例えばこの壁の装飾↓
これってどこか、女性らしさを感じませんか?
恐らく、同じアイテムをTHE山男的な方に渡したら、全く違う飾り方になるでしょうし、むしろ飾らないで「道具入れ」のようなスペースを設けて、収納しておくのではないかなーとか思います。
インテリアを見るのが好きなのは、作り手側の空間作りの意図を勝手に妄想するのが好きなんです。
つまり、ただの妄想魔です。きっしょ
消灯の時間🌙お布団は至高であり正義!
広間ではマスコミ関係の方々がミーティングや作業をされていたり、山小屋で過ごす時間をコミュニケーションの場として、皆さん有意義に過ごされていました。
外へタバコを吸いに行った時に驚いたのが、この日は曇って月明かりさえ届かない。
即ち、漆黒の夜。
凄いですよ。何も見えない。
本当の真っ暗ってこれか…
黒!!(←語彙力)
停電した時とか、目が段々と慣れてくるじゃないですか。
全く!慣れないんじゃなくて、何も見えない!
晴れていたら星が綺麗なんだろうなー…と思いながら、自分達の寝床に戻る。
オーナー:遅くなってごめんね>< カーテン付けて、布団敷いてあげるから!
鷲尾:そんなそんな(´・ω・`)💦 自分達でやるので、大丈夫ですよ💦
オーナー:いいのいいの!^^
鷲尾・齋藤:恐れ入ります(´・ω・`)(´・ω・`)
オーナー:明日、剣ヶ峰に行くの?
鷲尾:はい、ただ天候次第で判断は考えようかと。
オーナー:そうね。規制緩和は10時らしいから、ここ(二の池ヒュッテ)から剣ヶ峰まで1時間かからずに登れるし、朝は急がなくても良いかもね。
鷲尾:今日は命拾いしました… 本当にありがとうございます(´;ω;`)
オーナー:「五の池小屋」さんも、電話で伝えた時に「その方が良いと思います」って仰ってたから、大丈夫だよ^^ また機会があったら素敵な山小屋さんだから、是非行ってみて!
齋藤:はい(´;ω;`)
オーナー:寒かったらここの布団と毛布、使って良いからね!じゃあ、消灯する時にまた声をかけるね^^
人って結局ハートじゃない?
齋藤:お布団あったかい(●´ω`●)シアワセ …何してんの?(´・ω・`)
鷲尾:仕切りの向こう側でスタッフさんも寝る事だし、イビキで安眠を妨げないように気をつけなくちゃ(´・x・`) 齋藤さんも貼る?
はい!ネルネル(イビキの元になる口呼吸を抑えるテープ)…
齋藤:お、おうヽ(´・ω・`)さんきゅ ペタ…(´・x・`)
翌朝、チビッ子コンビがポンコツぶりを発揮🤤
朝5:30、目覚ましが鳴る前に目が覚める。
窓の外を見ると、風は強いが雨は降っていないようだ。
鷲尾さんはまだ寝ていたので、起こさないようにそっと起き上り、外にタバコを吸いに行く。
漆黒の夜は過ぎ去り、ガスった中で山の朝を見つめる。
ハイマツは強風に吹かれて揺れている。
昨日よりも視界が良い。
標高約3,000m近くで酸素は薄いはずだけど、動かなければそれを感じない。
宿泊客で朝の風景写真を撮影していた方から、声をかけられた。
「昨日はあんな天気だったのに、分からないものでしょう😊」
「ほんと、ですね…」
昨日の雨は去ったのか。
少しでも景色が見れたらいいな…淡い期待を抱きながら、タバコの火を消して部屋に戻る。
鷲尾:起きてたの(´-`).。oO
齋藤:タバコ吸ってた(´・ω・`) それより、雨が止んでるよ!
鷲尾:剣ヶ峰の規制緩和が10時だから、だいぶゆとりがある。天候の様子を見ながら判断しよう(´・ω・`)
時刻は6:00になり朝食の時間🍚💕
齋藤:朝ご飯って大事だなーって、山に来ると尚更思うよね(´・ω・`)モグモグ
鷲尾:午前中の行動のエネルギーになるからね(´・ω・`)モグモグ
当然の事ながら、ご飯はおかわり( ´ ▽ ` )ノ🍚❤️
我々がおかわりに行った時、ちょうどオーナーさんに会い
オーナー:おはよう!昨日は消灯が遅くなってごめんね>< ちゃんと眠れた?
鷲尾・齋藤:おかげさまでぐっすり休めました!ありがとうございます✨
オーナー:良かった^^
オーナー:あれ?昨日梅干し苦手って言う人いなかったっけ?梅干し抜きバージョン用意したんだけど…皆んなご飯ありますー?
鷲尾・齋藤:優しさ神レベル(´⊙ω⊙`)(´⊙ω⊙`)
人って結局ハートじゃない?
朝食を済ませて部屋に戻るとまだ6:30🕡
これは…二度寝するっきゃないっしょ!
マスコミ関係の方々が早々に身支度を済ませ、どんどん山小屋から出発される中、我々チビッ子コンビは、グースカ爆睡しておりました🤤💤ぽんこつ
名残惜しい…「二の池ヒュッテ」様とのお別れ
トントン!
齋藤:ぬ?🤤💤
鷲尾:8:50だから、そろそろ支度しよう(´・ω・`)
齋藤:うんぬあっ(´⊙ω⊙`)!
鷲尾:出発前に、オーナーさんにご挨拶しよう!
(´・ω・`)(´・ω・`)いそいそ
鷲尾:剣ヶ峰に行ってきます。急な飛び込みだったにも関わらず、沢山のお気遣いとお心遣いを本当にありがとうございました!本当に、命を助けて頂いたと言っても過言ではありません><
オーナー:昨日の天候だったら、あの判断は賢明だよ!「五の池小屋」さんも仰ってたから。気をつけてね!ここから1時間もかからずに着くから。
齋藤:お世話になりました(´;ω;`)ご飯、とても美味しかったです><❤️
オーナー:ぜひまた来てね😊うち、ランチは坦々麺やってるのよ♪
鷲尾・齋藤:わあー(´⊙ω⊙`)❤️❤️
オーナー:御嶽山はそれぞれの山小屋が趣向を凝らしているから、他の山小屋さんも是非行ってみて!「五の池小屋」さんも素敵な山小屋だし、景色も違ってまた楽しめるよ^^
鷲尾・齋藤:はい、きっとまた来ます(´;ω;`)(´;ω;`)ありがとうございました
山小屋の外まで我々を見送って下さったオーナーの高岡さん、二の池ヒュッテのスタッフさん…
こんなにも温かく、「寂しい」という気持ちで山小屋を去るなんて。。
「おもてなし」って色んな形や表現で感動すると思うのですが、一番心揺さぶる感動って、やっぱり「人」からもらう優しさなんじゃないかと思います。
私が好きなある方が、インタビューで「いつの時代も変わらないトレンドって何だと思う?」という質問に対して「思いやり」と答えていました。
いい加減しつこいですけどまた言います
人って結局ハートじゃない?
幾つになっても、人からの優しさに素直に感動出来る人間でありたいものです。
「二の池ヒュッテ」様を後にした我々…
この後、標高3,067mからの見事な景色と、生々しく残る噴火の爪痕を目の当たりにしました。
5年近く経った今現在も、ほとんど変わらずに残る噴火の被害跡と、対照的に活火山として生き続ける御嶽山の美しい自然。
自分の目で見て、多くを感じたからこそ、伝えられる事が一つでもあるなら…
次回、御嶽山慰霊登山記録のラストです。
☆★To Be Continued★☆